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保育士のスキルアップに役立つ資格13選!取得方法や身につく専門性を解説

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「保育の専門性を高めたい」「保護者対応に自信を持ちたい」という思いを抱えていませんか?保育士としての幅を広げ、スキルアップするには資格を取得するのが効果的です。 この記事では、保育士のスキルアップにおすすめの資格と、通信講座で取得可能な資格をまとめました。プラスアルファで資格取得をするメリットにも触れているので、ぜひ内容をご一読ください。

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「レバウェル保育士」編集部

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保育士のスキルアップにおすすめの資格5選

「専門性を高めたい」と感じる保育士は、保育に関連した資格を取得するのがおすすめです。ここでは、保育士のスキルアップに役立つ資格をご紹介します。

1.絵本専門士

絵本専門士は、「絵本の読み聞かせにより深みを持たせたい」「絵本選びに自信を持ちたい」という保育士におすすめの資格です。この資格では、絵本に関する専門的な知識や、読み聞かせの技術を体系的に学べます

国立青少年教育振興機構の「絵本専門士新規タブリンク」によると、この資格を取得するには「絵本専門士養成講座」で一定の成績を修め、修了後の課題で絵本専門士に必要な能力があると認められることが必要です。講座は合計30コマあり、1クラス35名を定員として実施されます。

絵本専門士養成講座には、受験資格があるのが特徴です。子どもや絵本に関連する資格がある人は応募できるため、保育士資格があれば講座に申し込めます。申し込みをしたあと選考に通ると、絵本専門士養成講座を受講することが可能です。

保育士が絵本専門士を取得すれば、園の図書環境づくりに関わったり、保護者に絵本を紹介したりと、より幅広い活躍が期待できます。

出典

国立青少年教育振興機構「絵本専門士新規タブリンク」(2025年4月17日)

2.運動保育士資格認定

運動保育士資格認定は、「遊びの中に運動を取り入れたい」「より安全に体を動かす機会を提供したい」という保育士に適しています。この資格は特別な受験資格がないため、保育と運動の関連に興味がある保育士がチャレンジしやすい点が魅力です。

運動保育士資格認定では、幼児期の運動発達支援の方法や安全に配慮した運動指導、子どもの体力づくりに役立つ知識などが学べます。この資格は、「運動遊び実践コース」と「脳機能と発育発達コース」という2つの学習コースで構成されているのが特徴です。それぞれのコースには、初級・中級・上級が設けられています。

保育士は、運動保育士資格認定で学んだことを園での運動遊びや日々の保育活動に活かすことで、子どもたちの健やかな成長をより手厚くサポートできるでしょう。

3.医療保育専門士

医療保育専門士は、病児保育士として働いている人におすすめの資格です。この資格では、医療ケアや感染症対策、看護的視点からの子どもへの関わり方といった専門知識が身につきます

医療保育専門士を取得する条件として、「医療と関わる保育現場で常勤での勤務経験が1年以上あること」と「学会会員であること」が求められます。非常勤の場合は時間数によって異なり、年間150日以上かつ2年以上の勤務経験が必要です。

指定の研修を受講して課題レポートを提出し、事例研究論文を提出後、口頭試問に合格すると資格が認定されます。資格を取得するまでに最短で2年程度かかるため、比較的ハードルが高めの資格といえるでしょう。

医療保育専門士を取得すると、医療知識を備えた保育士として病気の子どもを安全に受け入れる体制を整えられることや、保護者に対して安心感を提供できることが強みになります。

4.幼保英語士

幼保英語士は、外国籍の子どもへの対応力を身につけたい人や、英語を使った保育に興味がある保育士に向いている資格です。保育現場に活かせる実践的な英語スキルを学べます。英語での声かけや歌、絵本の読み聞かせなどを通じて、子どもたちを英語に触れさせる力が身につくのが特徴です。

幼保英語士には検定試験があり、「4級」「3級」「2級」「準1級」「1級」というレベル分けがされています。自身のスキルに合わせて、受験するレベルを選択することが可能です。

保育士が幼保英語士を取得することで、英語活動に力を入れている園で自信を持って、積極的に子どもたちと関われるようになるでしょう。

5.モンテッソーリ教員

モンテッソーリ教員とは、モンテッソーリ教育をしている幼稚園や保育園で働く際に求められることがある資格です。そのため、「子どもの自ら育とうとする力」を尊重するモンテッソーリ教育の理念や実践を本格的に学びたい人に適しています。

モンテッソーリ教員の資格には、国際資格と国内資格があるのが特徴です。それぞれ学べる内容や取得方法が異なります。どちらも座学だけでなく、実習が組み込まれており、学んだ理論を実践に結びつけていく力が必要です。

モンテッソーリ教員は資格取得の学習期間が長期にわたることもあり、費用も比較的高額になります。取得を目指す場合は、「モンテッソーリ教育を保育の軸に据えたい」といった強い意思を持って挑戦しましょう。

保育士のスキルアップに役立つ通信講座で取得できる資格

忙しくて通学の時間が取れない保育士も、通信講座なら自分のペースで資格取得を目指せます。ここでは、保育士のスキルアップに役立つ通信講座で取得可能な資格をまとめました。

1.リトミック指導者

リトミック指導者は、音楽を通じて保育活動の幅を広げたい保育士におすすめの資格です。リトミックでは、リズム感や音の表現を通して、子どもの感性や身体表現を育むアプローチを学びます。

リトミック指導者の資格は複数の団体が認定しており、養成講座を修了することで取得できます。実施団体によっては、通信講座を受講することが可能です。

保育士がリトミック指導者の資格を取得することで、表現遊びや発表会の指導がより豊かになり、クラス内の音楽活動にもバリエーションを持たせられるでしょう。

2.チャイルドマインダー

チャイルドマインダーは、少人数保育や家庭的保育に関心のある人に向いている資格です。一人ひとりにじっくり寄り添う保育を学べるのが特徴になります。

チャイルドマインダーは、各団体が実施する養成講座を受講し、検定試験に合格することで取得可能です。団体によっては、通信講座を選べる場合もあり、ライフスタイルに合わせて学習しやすくなっています。

チャイルドマインダーの資格を取得することで、少人数の子どもに深く関わりながら丁寧な保育を実践できるようになります。

3.チャイルドカウンセラー

チャイルドカウンセラーの資格は、子どもの心に寄り添う力を高めたい保育士におすすめです。子どもの悩みや情緒面の課題を理解し、適切に対応するスキルが身につきます

資格を取得するには、協会指定の教育機関で所定のカリキュラムを修了し、試験に合格する必要があります。通信講座で受講可能なため、働きながら資格の取得を目指せるでしょう。

保育士がチャイルドカウンセラーを取得すると、共感や傾聴といったカウセリングの基本が身につき、子どもの心に寄り添った関わり方ができるようになります。また、保護者支援が求められる場面であっても、専門性を発揮できるのが強みです。

4.チャイルドコーチング

チャイルドコーチングは、子どもの自己肯定感を育む保育を目指す人に適している資格です。子どもの気持ちに寄り添い、前向きな声かけを通して自己肯定感を育てる関わり方を学べます

取得には指定された教育機関のカリキュラムをすべて修了し、認定試験に合格することが必要です。このカリキュラムは通信講座で受講が可能なため、忙しい人も無理なく学べます。

保育士がチャイルドコーチングを取得すると、子どもの気持ちに寄り添えるようになり、育児について悩む保護者へのアドバイスにも自信と根拠を持って対応できるようになるでしょう。

5.育児セラピスト

育児セラピストは、親子の心の繋がりを支える視点を学びたい保育士に向いています。育児中のストレスや親子関係に関する理解を深め、穏やかな関係づくりのサポートができるようになるのが特徴です。

資格を取得する流れとしては、「前期課程」の講習を修了し、「後期課程」に進みます。すべてのカリキュラムを終えたあと、認定試験に合格することで資格を取得することが可能です。講座は通学とオンラインの両方に対応しているため、ライフスタイルや仕事の都合に合わせて学び方を選びましょう。

育児セラピストを取得すると親子のコミュニケーションに関する知識が深まり、保護者に寄り添った関わりができる保育士を目指せます。

6.幼児食インストラクター

幼児食インストラクターは、「好き嫌い」「食べ過ぎ」「食べムラ」といった幼児期の食に関する悩みに対応するための知識と実践力を学べる資格です。子どもの心と体を支える「食の専門性」を高められます。そのため、子どもの食に関心がある人におすすめの資格です。

資格を取得するには、協会が指定する教育機関で全カリキュラムを修了し、試験に合格することが必要になります。通信講座で受講できるため、仕事の合間に学習を進めたい保育士も取り組みやすいのが特徴です。

講座では、子どものアレルギーや病気への理解、成長段階に応じた食事のポイントなどを幅広く学習できます。子どもの日々の様子を読み取りながら、無理なく楽しく食事ができるよう導く力が身につくのが魅力です。

保育士が幼児食インストラクターを取得することで、子どもに食のケアができるようになるり、保護者の「子どもが食べてくれない」という悩みにも丁寧に寄り添えるようになるでしょう。

7.食育健康アドバイザー

食育アドバイザーは、子どもの「食」に関する知識を体系的に学びたい保育士に向いている資格です。年齢に応じた栄養バランスや食事の進め方、楽しく取り組める食育活動のアイデアを学べます

資格は認定試験に合格することで、取得できます。また、協会指定の通信講座で特定のコースを受講すると試験が免除され、課題提出のみで認定されるのが特徴です。

保育士はこの資格を通して、子どもの食べる意欲を引き出す工夫や食育遊び、偏食への配慮方法などを具体的に身につけられます。園での給食の時間を「食事をするだけの時間」から「学びと成長の時間」に発展させる視点が得られるのも魅力です。

8.おもちゃインストラクター

おもちゃインストラクターは、おもちゃを通じた遊びの中で子どもとより深く関わりたい保育士におすすめの資格です。手作りおもちゃの技術やおもちゃの役割を学ぶことで、子どもの成長を支えることを目的としています。

資格を取得するには、指定の講座をすべて修了することが求められます。講座は通学・オンラインの両方に対応しており、自分に合う学習方法を選択することが可能です。

保育士がおもちゃインストラクターを取得することで、身近な素材を使って手作りおもちゃを作れるようになります。保育現場での活動アイデアが広がり、子どもにとってどのような遊びが大切なのかを理解できるようになるでしょう。

保育士がスキルアップのためにプラスアルファで資格を取得するメリット

保育士がスキルアップのために資格を取得すると、周囲から信頼されやすくなったり、キャリアアップに繋がったりするという魅力があります。ここでは、保育士がプラスアルファで資格を取得するメリットをまとめました。

同僚や保護者からの信頼度が上がる

保育士が専門的な資格を取得すると、日々の保育において対応力や判断力が高まり、周囲の人からの信頼感も増します。資格を取得したことにより、子どもの発達や保育現場でよくある困りごとに対してより的確な対応が取れるようになると、同僚から「頼りになる保育士」として認識されやすくなるでしょう。

保護者とのコミュニケーションにおいても、保育士が資格に裏付けられた知識を持っていることは強みの1つです。子育ての悩みに対して、保育士が専門的な視点でアドバイスできると、保護者の安心感にも繋がります。

専門性が高まりキャリアアップに繋がる

保育士が新たな専門資格を取得することで、保育分野での専門性が深まり、仕事の幅が広がります。そのため、保育園以外の保育施設での活躍も期待できるでしょう。

保育園の方針によっては、特定の資格を取得することで資格手当がついたり、昇給する場合もあります。資格取得によるスキルアップは、保育士の待遇や働き方の向上に繋がる可能性もあるようです。

保育士が資格を取得して自分の市場価値を高めることは、長く保育の世界で活躍するためにも大きなメリットになります。専門資格の取得は、キャリアの選択肢を広げたい人や、将来的に独立を視野に入れている人にも効果的です。

自己成長できてやりがいが向上する

資格の勉強を通じて新たな知識を得ることは、保育士としての知識を広げるきっかけになります。今まで見えていなかった子どもの行動の意味や、保護者の気持ちへの理解が深まり、保育がよりやりがいのある仕事に感じられるようになるかもしれません。

また、資格取得という1つの目標に向かって努力する経験は、保育士の達成感や自己肯定感にも繋がります。保育士が自分自身の成長を感じられることは、日々の保育にも良い影響を与え、子どもたちへの関わりにも自信と余裕が生まれるでしょう。

保育士がスキルアップできる資格に関する質問

ここでは、保育士がスキルアップできる資格に関してよくある質問に、Q&A形式でお答えします。

保育士におすすめのダブルライセンスは?

保育士におすすめのダブルライセンスは、「幼稚園教諭免許状」と「看護師免許」です。「幼稚園教諭免許状」があれば、認定こども園での勤務が可能となり、就職や転職の幅が広がります。「看護師免許」は、病児保育や医療的配慮が必要な場面で活躍できるようになる点が魅力です。

保育士がスキルアップできる研修はある?

保育士がスキルアップできる研修の一例として、保育士等キャリアアップ研修が挙げられます。こども家庭庁の「保育士等キャリアアップ研修ガイドラインの概要新規タブリンク」によると、保育士等キャリアアップ研修は、保育士のリーダー的職員の育成を目的とした制度です。

研修は保育の専門分野に分かれており、受講することで、知識や実践力が深まります。また、収入アップや役職に就くことも期待できるでしょう。

出典

こども家庭庁「保育新規タブリンク」(2025年4月18日)

まとめ

保育士がスキルアップを目指すには、資格を取得するのも1つの選択肢です。絵本専門士や幼保英語士、医療保育専門士など、保育の専門性を向上させるのに有効な資格は多数存在します。

リトミック指導者やチャイルドマインダー、幼児食インストラクターなどは、通信講座で取得することも可能です。そのため、保育士が働きながら取得を目指しやすいのが魅力になります。保育士が資格を取得することで、周囲からの信頼度の向上や、キャリアの幅が広がるというメリットが得られるでしょう。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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