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保育士が体調不良になる原因とは?仕事を休む方法や健康管理のコツを解説

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体調不良の若い女性

保育士として働く中で、体調不良の際も我慢して出勤していませんか?無理をして出勤してしまうと、自身の症状が悪化するだけでなく、感染症の拡大リスクにもつながります。 この記事では、保育士が体調不良で仕事を休む際の対応方法や、職場への連絡例を解説しています。保育士が体調不良になる原因や、日頃の体調管理のポイントも紹介しているので、ぜひご一読ください。

この記事を書いた人

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「レバウェル保育士」編集部

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保育士は風邪や体調不良になっても休めない?

保育現場では、「体調不良でも休めない」と感じている保育士も少なくありません。しかし、体調がつらいときは無理せず休むことが大切です。発熱があるときに出勤すると、自分自身が感染源となって子どもたちに病気をうつしてしまうリスクもあります。体調不良のまま保育を行うことで、判断力や反応速度が低下し、子どもたちの安全確保に支障が出る可能性もあるでしょう。

保育士が体調不良になったときは自己判断でやり過ごそうとせず、早めに園長や主任に連絡して今後の対応を相談しましょう。周囲に迷惑をかけることを心配するより、自分の健康を第一に考えたほうが、結果的により良い保育につながる場合もあります。

保育士が体調不良で仕事を休むときの対応方法

保育士が体調不良で仕事を休むときは、職場への連絡や担当業務の引継ぎが必要です。ここでは、保育士が仕事を休む際の対応方法を解説します。

職場のルールに従って連絡する

体調不良で休む場合は、園のルールに従って適切なタイミングで連絡しましょう。前日の夜または当日の早朝に電話で連絡するのが一般的になります。連絡先や連絡方法は、園によって決まっている場合があるので、事前に確認しておくと安心です。

保育士が急に欠勤すると園の運営に影響するため、できるだけ早く連絡することが大切です。体調が悪いと感じたら、早めの判断と連絡が周囲への配慮にもなります。

体調不良の症状や復帰の見込みを簡潔に伝える

保育士が体調不良で欠勤する旨を職場に連絡する際は、具体的な症状や状態を簡潔に伝えます。伝える内容の詳細は、以下のとおりです。

  • 「熱が38度ある」「頭痛と吐き気がひどい」など具体的な症状

  • 感染症の疑いの有無

  • 病院を受診するかどうかの予定

  • 「明日には回復しそう」「数日かかりそう」といった復帰の見込み

現時点での状態と今後の予定を伝えることで、園側も代替の人員配置などを計画しやすくなります。ただし、無理な復帰予定を約束するのは避けましょう。

担当している業務を引き継ぐ

保育士が急に欠勤する際は、体調が許す範囲で、担当していた業務や予定していた活動について情報を共有しましょう。その日の予定や特別な活動、保護者への連絡事項など優先順位の高い業務から伝えることが重要です。

園によっては、代替の保育士を自分で探さなければいけない場合もあるようです。突然の体調不良に備えて、日ごろから重要な業務は保育士同士で共有しておくと安心かもしれません。

復帰後に感謝を伝える

体調が回復し、保育現場に復帰したら、代わりに業務を担当してくれた同僚や上司に感謝の言葉を伝えることが大切です。自分の分の仕事をカバーしてもらったことへの感謝を素直に伝えると、チームワークが強化されます

復帰後は無理をせず、体調と相談しながら徐々に通常業務に戻ることが重要です。再度体調を崩さないよう、自分のペースを保ちながら保育士の仕事に取り組みましょう。

保育士が体調不良で休むときの職場への連絡例

体調不良で職場に連絡をする際、「どのように伝えればよいか分からない」と悩んでしまう保育士もいるのではないでしょうか。以下に具体的な連絡例を紹介するので、参考にしてみてください。

【前日夜に連絡する場合】

お疲れ様です。〇〇です。現在38.5度の熱があり、頭痛もひどいため、体調が戻らなければ明日はお休みさせていただくかもしれません。明日の朝、体調を見て改めてご連絡させていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

【当日朝に連絡する場合】

おはようございます。〇〇です。昨夜から体調を崩し、今朝も37.8度の熱と喉の痛みがあるため、本日はお休みさせていただきたいと思います。今日は内科を受診予定なので、明日の出勤については、診察結果を踏まえて本日夕方にご連絡します。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

これらの例文では、症状を具体的に伝え、今後の見通しも明確にしている点がポイントです。園の運営に与える影響を考慮して、休む可能性が出てきたタイミングで報告しておくと、園側も対応しやすくなるでしょう。

保育士が体調不良になる原因

保育士が体調を崩す原因は、子ども経由の感染や休みのとりにくさなど、さまざまな要因が絡み合っています。ここでは、保育士が体調不良になる原因を具体的に見ていきましょう。

子ども経由の感染

保育士は子ども経由の感染で、体調不良になることも珍しくありません。厚生労働省の「感染対策の基礎知識(p.2)新規タブリンク」によると、子どもの嘔吐物や排泄物に触れた手は感染源となり得ます。

保育士は保育中に子どもと密接に接するため、食事の介助やおむつ交換、抱っこなど日常的に感染リスクがあるといえるでしょう。子どもたちの間で流行する感染症は、保育士にもうつる可能性があり、体調を崩す要因となっています

{{ 出典:厚生労働省「感染対策の基礎知識新規タブリンク」(2025年6月17日) }}

仕事量の多さ

保育士は保育以外にも事務作業や保護者対応、環境整備など多岐にわたる業務を担当します。業務が重なると、疲労が蓄積して体調不良になる可能性があるでしょう。

事務作業が勤務時間内に終わらず、残業や持ち帰り仕事に悩む保育士も少なくありません。休憩時間が十分に取れなかったり、昼食を急いで済ませたりしなければならない職場では、保育士の心身の回復が追いつかない場合もあります。

人間関係や業務の精神的なストレス

保育現場での人間関係や業務のストレスも、保育士の体調不良の原因になります。厚生労働省・こころもメンテしようの「ストレスのサイン新規タブリンク」によると、精神的なストレスが続くと、頭痛や胃腸の不調、不眠などの身体症状が現れる場合があります。

保育士は同僚との関係や上司からのプレッシャー、保護者対応の難しさなど人間関係の悩みを抱えやすい環境です。業務においては、責任の重さや判断を求められる場面が精神的な負担になりやすいでしょう。

出典

厚生労働省 こころもメンテしよう「ストレスのサイン新規タブリンク」(2025年6月17日)

保育中の無理な体勢

保育士は無理な体勢で保育を行い、体への負担が蓄積すると、体調不良につながる可能性があります。業務中は子どもと目線を合わせるために中腰の姿勢を長時間続けたり、抱っこやおむつ交換で腰に負担がかかったりする場面も少なくありません

保育士は床に座っての活動や、かがんでの作業もあり、知らず知らずのうちに体に負荷がかかりやすいです。無理な姿勢を長時間続けると、腰痛や肩こりなどの慢性的な痛みの原因になり得るでしょう。

休みの取りにくさ

休暇を取得しづらい職場環境は、保育士の心身のリフレッシュの機会を減らし、体調不良のリスクを高めます。人手不足の園では、代わりの職員を確保するのが難しく、保育士が休みを取りにくい場合もあります。体調不良のときも「自分が休むと迷惑がかかる」という思いから無理をして出勤し、結果的に症状を長引かせたり、悪化させたりする場合もあるようです。

また、保育士はシフト制勤務が一般的なため、不規則な勤務時間が体調不良の原因となる場合もあります。早番や遅番がある日は生活リズムが不安定になりやすく、体調を崩してしまう保育士も少なくありません。

体調を崩しやすい保育士が実践したい体調管理法

保育士が健康を維持するためには、日常的な体調管理が大切です。ここでは、保育士が取り入れやすい体調管理の方法を紹介します。

ストレスを発散する方法を見つける

保育士が体調不良を防ぐには、仕事とプライベートの切り替えを意識し、心身を休ませる時間を作ることが重要になります。ストレス発散には、以下のような方法がおすすめです。

  • 趣味の時間を確保する

  • 美味しいもの食べる

  • 軽い運動や散歩をする

  • 入浴でリラックスする

  • アロマをたく

  • 好きな音楽を聴く

保育士がストレスを溜めないためには、休日に仕事のことを考えない時間を作るのも有効です。自分に合ったストレス解消法を見つけて、心身の健康を保ちましょう。

手洗い・うがいを忘れずに行う

保育士が体調不良を予防するためには、手洗い・うがいを忘れずに行いましょう。出退勤時や食事の前後、子どものケアの前後など、こまめに手洗いをするのがポイントです。手洗いは、石鹸を使用して手首までしっかり洗うのがコツ。洗い終わったら清潔なタオルでよく拭き取って乾かしましょう。

また、子どもたちに分かりやすく手洗いの大切さを伝えれば、保育室への菌の持ち込みを防げます。外遊び後は手洗いを促す習慣をつけることが重要です。

バランスの良い食事を心掛ける

忙しいと食事がおろそかになってしまう保育士もいるかもしれませんが、体調を整えるためにはバランスの良い食事が必要です。農林水産省の「考える やってみる みんなで広げる ちょうどよいバランスの食生活(p.4)新規タブリンク」によると、健康な心と体を維持するためには、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上食べることを推奨しています。食事では、タンパク質・脂質・炭水化物の三大栄養素を適切な割合で摂るよう心掛けましょう。

睡眠時間を確保する

保育士は質の良い睡眠をとると免疫力が高まり、体調不良を防げます。残業や持ち帰りの仕事で睡眠時間が短くなっている保育士は、業務の効率化や優先順位の見直しを検討してみましょう。

厚生労働省の「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと(p.4)新規タブリンク」によると、働く世代は最低6時間以上の睡眠が必要とされています。朝起きたときに「きちんと休めた」と感じられるかどうかが、適切な睡眠時間が確保できているかの目安です。

出典

厚生労働省「睡眠新規タブリンク」(2025年6月18日)

こまめに水分補給をする

声を出す機会がよくある保育士にとって、喉を保護するためにも水分補給が重要です。保育に気を取られて、自分の水分補給を忘れてしまうと、脱水や体調不良の原因になります。

喉が渇いたと感じたときは、すでに体の水分が不足し始めているため、喉が渇く前に水分補給をするのがポイントです。環境省の「健康のため水を飲もう講座新規タブリンク」によると、体重60キロの人の場合、1日に2.5Lの水が必要といわれています。一度に多くの量を飲むより、こまめに少量ずつ飲みましょう。

出典

環境省「{「健康のため水を飲もう」推進運動}」(2025年6月18日)

正しい感染症対策を行う

保育現場では、感染症が流行しやすいため、正確な知識に基づいた感染症対策が必要です。体調不良の子どもを早期に発見し、適切に対応することで感染の拡大を防げます。厚生労働省の「感染対策の基礎知識新規タブリンク」によると、嘔吐物や排泄物は感染源になる可能性があるので、処理する際は必ず手袋を着用することが大切です。手袋を使用したあとは、手洗いと手指消毒を忘れないようにしましょう。

インフルエンザのようなワクチンがある感染症については、保育士自身も積極的に接種することで感染リスクを減らし、体調不良を防げます。流行時期はより注意を払い、正しい感染症対策を心掛けましょう。

出典

厚生労働省「感染対策の基礎知識新規タブリンク」(2025年6月18日)

ストレスで体調不良が続く保育士は転職も視野に入れよう

保育士が職場のストレスによって慢性的な体調不良が続く場合、現在の職場環境が合っていないのかもしれません。「休みが取りにくく、体を休められない」「人間関係のストレスが大きい」「業務量が過剰で常に疲労感がある」といった状況が続くなら、転職を検討してみましょう。保育士は、ベビーシッターや学童保育など、幅広い場所で活躍できます。自分の体調や生活スタイルに合った職場へ移ることで、心身の健康を取り戻せるかもしれません。

保育士が体調不良で仕事の継続が難しいと感じたら、保育業界に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職エージェントは、自分に合った働き方を見つけるサポートをしてくれます。

転職エージェントを利用すると、非公開求人を含む多数の求人から選べます。体調面に配慮した働き方ができる園を紹介してもらえる可能性もあり、職場の雰囲気や園の特徴など内部情報を教えてもらうことも可能です。体調面で不安がある場合は、その旨もエージェントに相談することで、労働環境や業務内容に配慮のある求人を紹介してもらえるかもしれません。

保育士の体調不良に関してよくある質問

ここでは、保育士の体調不良に関してよくある質問にお答えします。

保育士1年目は体調不良になりやすい?

保育士1年目は、業務や不規則な勤務形態に慣れず、体調不良になりやすい傾向にあります。体調の不安がある場合は先輩保育士に相談したり、業務量を調整してもらったりして無理のない働き方を心掛けることが大切です。徐々に環境や業務に慣れていけば、2年目以降は体調を崩す頻度が減っていくかもしれません。

保育士は体調不良で年度途中に退職できる?

保育士は、年度途中の場合も体調不良を理由に退職できます。退職の意思はできるだけ早く伝えるのが望ましいですが、自分の健康を第一に考えて判断することが大切です。

年度途中の退職であっても、健康上の理由であれば、職場も理解を示してくれるでしょう。医師の診断書を用意できると、体調不良を証明しやすくなり、よりスムーズに退職できるかもしれません。保育士が体調を整える方法は、本記事の「体調を崩しやすい保育士が実践したい体調管理法」で紹介しているので、ぜひお試しください。

まとめ

保育士が体調不良になることは、珍しいことではありません。子どもたちとの密接な関わりや仕事量の多さ、人間関係のストレスなどの要因が体調不良につながります。体調不良を感じたら無理せず休み、職場には適切な連絡と引き継ぎを行うことが大切です。

体調不良が続くようであれば、働き方や職場環境の見直しをしましょう。自分の体調や生活スタイルに合った環境で働くことで、長く健康的に保育の仕事を続けられるでしょう。

職場環境のストレスによる体調不良で転職を考えている保育士は、「レバウェル保育士」にご相談ください。「レバウェル保育士」では、休暇が取りやすく、労働環境が整った保育園の求人を取り扱っています。体調面での不安や職場環境の希望について、保育業界に精通したアドバイザーが親身になって相談に乗ります。転職を少しでもお考えの方は、気軽にご登録ください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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