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院内保育がきついと言われる理由は?働くメリットと転職時の注意点も解説

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車いすに乗る女児と会話をする保育士の画像

院内保育はきついと感じている人へ。院内保育は24時間体制や不規則なシフト勤務など、一般の保育園とは異なる働き方が求められるため、「きつい」と負担に感じる人も少なくありません。この記事では、院内保育で働くうえでの注意点や働くメリット、向いている保育士の特徴も紹介します。就職・転職を検討している方は、ご確認ください。

この記事を書いた人

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「レバウェル保育士」編集部

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目次

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院内保育が「きつい」と感じるのはどんなとき?

院内保育は少人数で落ち着いた環境の中、子ども一人ひとりと向き合える魅力がある一方で、「きつい」と感じる場面も少なくありません。ここでは、実際に働く保育士が負担を感じやすいポイントを解説します。これから院内保育に携わる方や、現職で悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

夜勤で生活リズムが乱れやすい

院内保育園は、保護者の勤務時間に合わせて24時間体制で運営される場合もあります。そのため、早番・遅番・夜勤などシフトが不規則な傾向にあり、生活リズムが整いにくいのが現状です。とくに、夜勤が続くと体調管理や睡眠の質に影響を及ぼすこともあるでしょう。

急な勤務変更が起こりやすい

病院に併設された保育園では、保護者である医療従事者の急な勤務変更や緊急対応により、保育士側にも急なシフト変更や残業が発生することがあります。休日でも気を抜けず、精神的な負担を感じる要因にもなりかねません。オンオフの切り替えが難しくなってしまい、ワークライフバランスを保ちにくいと感じる方もいるでしょう。

保護者との距離感に気を遣いやすい

院内保育では、保護者が同じ施設内で働いているため、日常的に顔を合わせる機会が多くなります。緊急時の連絡がスムーズにとれる利点がある一方で、「保育活動を常にチェックされているのでは」というプレッシャーが増すことも。その結果、思うような保育がしにくくなってしまう人もいるかもしれません。

行事や保育活動の自由度が低い

院内保育では、保護者の勤務シフトに合わせて子どもたちが登園するため、登園時間がバラバラになりがちです。そのため、日中の活動時間に差が出やすく、全員がそろう時間帯が限られてしまいます。

また、少人数で異年齢の保育が中心となるので、一般的な保育園のような集団活動や行事の実施が難しい場合もあります。保育室も病院施設内の一部を利用していることが多く、スペースの都合で活動内容が限られてしまうことも。こうした制約の中で、自由に保育計画を立てにくいことから、やりがいを感じにくいと悩む方もいます。

保育士が少なくシフト希望が通りにくい

院内保育は比較的小規模な施設が多いため、限られた人数で24時間体制を支える必要があります。その分、シフトを調整する際に希望が通りにくかったり、連休の取得が難しいと感じる場面もあるかもしれません。勤務形態の柔軟さを求める方には、ストレスを感じやすいポイントといえるでしょう。

キャリアの選択肢が限られやすい

院内保育は比較的小規模であることが多く、主任やリーダーなどの役職ポジションが少ない傾向にあります。一般的な保育園と比べて業務範囲も限られているため、保育士として多くの経験を積みキャリアを積みたい方は、将来の成長に不安を感じることがあるでしょう。院内保育から保育園へ転職する際、職務経験をアピールしにくいという方もいるかもしれません。

「きつい」だけじゃない!院内保育が選ばれる理由とメリット

院内保育は「きつい」と感じる要素がある一方で、働き方にメリットを感じて転職する保育士も多いといえます。ここでは、院内保育ならではの魅力や働きやすさについて紹介します。

ゆったりとした保育が実現できる

院内保育は、利用する子どもの人数が比較的少ない傾向にあります。保育士が子ども一人ひとりとじっくり向き合える時間が多く、きめ細やかな保育を行うことができます。集団活動よりも個別対応が多く、子どもの成長や個性に寄り添った関わりを実現できる点が魅力の1つです。

異年齢児との関わりを通して保育の幅が広がる

同じ室内で異年齢の保育が多く見られるのも、院内保育の特徴の1つです。基本的に年齢ごとのクラスがないため、異年齢同士で関わる機会が多くあります。年上の子が年下の子をお世話する場面も見られ、自然な形で思いやりや社会性が育まれます。また、保育士自身も年齢の異なる子どもたちとの関わりを通じて、幅広い対応力が身につくでしょう。

医療との連携で安心して保育ができる

院内保育では、病院に併設された施設で勤務するため、医療スタッフとの連携が可能です。子どもが体調を崩したときも、すぐに看護師や医師に相談できることで、適切な判断と対応ができるメリットがあります。万が一のトラブルにも迅速に対応できる点は、保育士にとっても心強いポイントかもしれません。

災害時でも保護者がすぐに駆けつけられる

病院内に保護者が勤務しているケースが多いため、地震や火災などの災害時にもすぐに保護者が駆けつけられます。そのため、保育士だけで対応する負担が軽減され、緊急時でも冷静な対応がしやすくなるのがメリットの1つです。子どものケガやトラブルの際も、保護者との距離が近いことでスムーズに連携がとれます。

夜勤手当で収入アップが見込める

院内保育では夜勤がある施設も多く、勤務時間によっては夜勤手当や遅番手当が支給されます。そのため、シフト勤務の調整次第では一般的な保育園よりも収入アップが見込める場合があります。
収入面を重視している保育士にとっては、大きなメリットとなるでしょう。また、待遇面が充実していると、仕事へのモチベーションが上がるかもしれません。

平日昼間に自由時間を確保しやすい

シフト制で働く院内保育では、平日昼間にお休みが取れることも珍しくありません。役所や銀行、美容室といった必要な用事を混雑を避けて済ませることができ、プライベートの充実につながります。効率的に行動できるので、ワークライフバランスを大切にしたい方にとって魅力的な働き方といえるでしょう。

院内保育に向いている人の特徴

院内保育は、一般的な保育園とは異なる特色を持つ職場のため、自分の得意な保育スタイルや働き方とマッチするか事前に見極めることが大切です。ここでは、院内保育に向いている人の特徴を紹介します。

子どもとじっくり関わりたい人

一人ひとりの子どもと丁寧に向き合いたいと考える方には、院内保育がおすすめです。少人数かつ異年齢保育が中心となるため、集団での指導よりも個別対応の場面が多く、個々に寄り添った保育を実践できます。登園時間も保護者の勤務によりバラつきがあるため、常に全員がそろって活動するとは限りません。その分、1人の子どもとじっくり関われる時間を持ちやすいでしょう。

家庭的であたたかい保育をしたい人

院内保育では、子どもにとって「第2の家庭」として過ごせるようなあたたかく家庭的な保育が求められています。保護者が医療現場で働く間、安心して子どもを預けられるよう、落ち着いた雰囲気の中で食事や睡眠のサポート、心のケアも行います。大規模な園のように行事に追われることが少ない分、子どもと近い距離で手厚い保育が実現できるでしょう

給料アップを目指したい人

保育士としての収入に物足りなさを感じている方にも、院内保育は魅力的な選択肢の1つです。夜勤や早朝・遅番など、時間帯に応じた手当がつくことが多く、勤務形態によっては年収アップも十分に期待できます。病院や法人が運営母体となるケースが多いため、給与や福利厚生が比較的安定しています。「同じ保育をするなら、少しでも収入を増やしたい」と考える方は、ぜひ候補に入れてみてください。

院内保育へ転職する際の注意点

院内保育は、働きやすさや待遇の良さが魅力とされる一方で、大変な点や注意点もあります。転職の際にはしっかりと職場環境を確認して、ミスマッチをなくしましょう。ここでは、院内保育に転職する際に押さえておきたいポイントを解説します。

夜勤の有無や勤務体制を確認する

院内保育は24時間体制のところも多く、夜勤が発生する職場もあります。特に大学病院や総合病院など規模の大きな病院では、看護師の交代勤務に合わせて保育士にも夜勤が求められるケースがあります。夜勤の頻度やシフトの組み方、夜勤手当の有無などを事前に確認しておくことが大切です。日勤のみの求人募集もあるため、自身のライフスタイルに合った勤務体制かどうかを見極めましょう。

保育経験を求める職場があることを知っておく

院内保育では、幅広い年齢の子どもを一緒に保育する「縦割り保育」が一般的で、年齢に応じた柔軟な保育スキルが求められる傾向にあります。少人数制で保育士の数が限られる現場では、即戦力が求められるケースもあるため、実務経験を応募条件としていると求人もが少なくありません。未経験からの転職を考える場合は、充実した研修制度がある施設を選ぶのがおすすめです。

病児保育の求人と間違えないようにする

「院内保育」と「病児保育」は名称が似ていますが、業務内容や対象となる子どもが異なります。院内保育は主に病院職員の子どもを通常保育する場であるのに対し、病児保育は病気中や回復期の子どもを預かる専門的な施設です。求人を探す際は、仕事内容をよく確認し、自分が希望する保育スタイルかどうかを見極めるようにしましょう。誤って応募すると、求められるスキルや対応が異なるため、入職後にギャップを感じる可能性があります。

きつい院内保育の職場を避ける転職にするには

きつい院内保育の職場を避けたいと考えているなら、保育士専門の転職エージェントを活用するのがおすすめです。エージェントに相談することで、あなたが希望する働き方や職場環境にマッチした求人を紹介してもらえます。

院内保育は職場によって雰囲気や勤務体制が異なるため、事前に詳しい内部情報を得られるのは転職を成功させる重要なポイントとなります。「忙し過ぎて人手が足りない」「夜勤や変則勤務が多すぎる」など、きついと感じる可能性のある職場を避けたい方は、エージェントを通じて慎重に職場選びを進めましょう。

院内保育の仕事がきついと感じている人向けの対処法

院内保育園での仕事は、少人数保育や夜勤対応など独自の業務体制から、心身の負担を感じやすい職場でもあります。ここでは、そうした負担に直面したときの対処法を紹介します。自分に合った方法を見つけ、よりよい働き方を目指していきましょう。

プライベートの時間を充実させて心身を整える

仕事の疲れを癒すには、プライベートの過ごし方が大切です。休日にただダラダラと過ごしてしまうと、「何もできなかった」という罪悪感から、かえってストレスが溜まることがあります。おすすめなのは、休日にやりたいことを事前にリストアップしておくことです。趣味に打ち込んだり、好きなカフェに出かけたり、ちょっとした予定を立てるだけでも気分がリフレッシュされます。心身のバランスを整え、前向きな気持ちで働くためにも、自分の時間を大切に過ごす習慣をつけましょう。

職場環境を見直して無理のない働き方を目指す

「この職場、なんだか合わないかも…」と感じているなら、その原因を見つめ直してみましょう。夜勤が多い、人手が足りない、方針が合わないなど、今の職場環境が合っていない可能性があります。職場のルールや人間関係は、1人で変えるのは難しいものです。まずは自分の働き方や希望を整理し、「何が悩みとなっているのか」「どうすれば仕事を続けやすくなるか」を考えてみましょう。場合によっては、異動や相談によって状況が改善されることもあります。無理せず、できる範囲で変化を求める姿勢も大切です。

ストレスの少ない職場を探して転職を検討する

どうしても現在の職場がきついと感じる場合は、思い切って転職を検討するのも1つの手です。院内保育園でも、運営方針や雰囲気は園によって異なります。転職することで、今の悩みが解消されることもあるでしょう。

また、夜勤や病棟対応が負担に感じているなら、一般の保育園や企業内保育所などへの転職も視野に入れてみましょう。保育の仕事は多様化しており、自分に合った職場を選ぶことができます。転職に不安がある方は、保育士専門の転職エージェントを活用するのもおすすめです。

院内保育が「きつい」と感じることに関する質問

ここでは、院内保育は「きつい」と感じる人が抱えるお悩みを、Q&A形式でお答えします。ぜひ参考にしてみてください。

院内保育の仕事内容はどんな感じですか?

院内保育では、病院で働く医師や看護師など職員の子どもたちを対象に保育を行います。一般的な保育園とは異なり、少人数制で異年齢保育を行うことが多く、家庭的な雰囲気の中で子ども一人ひとりと丁寧に向き合えるのが特徴です。
また、病院の勤務体制に合わせて保育を提供するため、夜勤や24時間保育を実施している施設もあり、シフト制勤務となることが多いです。子どもの年齢や人数、保育方針も施設によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

院内保育の求人はどこで探せばいいですか?

院内保育の求人は、以下のような方法で探すことができます。

  • 保育士専門の転職エージェントや人材紹介会社

  • 病院の採用ページやグループ運営法人の採用情報

  • 求人情報サイト

検索する際は、「院内保育 求人」「病院内 保育士」などのキーワードを使うと、条件に合った求人を見つけやすくなります。また、夜勤の有無や施設の規模、職員数といった勤務環境の詳細をチェックしておくことも大切です。

院内保育のデメリットは何ですか?

院内保育には魅力も多い一方で、いくつかのデメリットも存在します。

  • キャリアアップの機会が限られている

  • 夜勤や不規則な勤務による生活リズムの乱れ

  • 急な休みが取りにくい

  • 人間関係の密度が高い

これらを踏まえて、自分のライフスタイルや希望とマッチしているかを検討し、無理のない職場選びを心掛けましょう。

まとめ

院内保育の仕事のきつさは主に、夜勤による不規則な生活リズムと急なシフト変更にあります。24時間体制の運営や、医療従事者である保護者の勤務変更に対応する必要があるため、プライベートの時間が取りにくい環境です。また、少人数の保育士で運営されることが多く、連休の取得が難しかったり、シフトの希望が通りにくかったりといった課題もあります。

一方で、院内保育には「子ども一人ひとりとじっくり向き合える」「医療スタッフとの連携が取りやすい」「夜勤手当で収入アップが見込める」などのメリットもあります。職場選びの際は、夜勤の有無や勤務体制をしっかり確認し、自分のライフスタイルに合った環境を選びましょう。

「院内保育の仕事がきつい…」「もっと自分に合った職場で働きたい」と感じている方は、転職支援サービスを活用してみるのも選択肢の1つです。保育業界に特化した転職エージェントの「レバウェル保育士」では、児童指導員や保育士など、子どもと関わる仕事の経験を活かした転職をサポートします。
専任のキャリアアドバイザーが、あなたの希望条件を丁寧にヒアリングしながら、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策をフォロー。「レバウェル保育士」はすべてのサポートが無料なので、今の働き方に少しでも悩みや不安を感じている方は、ぜひ一度相談してみてください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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