保育士の転職

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保育士を辞めたら次の仕事は何をする?異業種を含む転職先11選を紹介

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保育士として働く中で、「このままで良いのかな」「別の仕事も考えてみたい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。保育士の経験はほかの職種でも強みになるため、新しい環境に挑戦することも一つの選択肢です。この記事では、保育士資格を活かせる仕事の種類や異業種の仕事例、転職時の注意点について解説します。「保育士以外の仕事に就けるか不安…」という方も、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士を辞めるなら?資格を活かした次の仕事

保育園を退職したとしても、保育士としてこれまで培ってきた経験やスキルを活かせる職場は幅広くあります。この項では、保育士資格を活かせる転職先をまとめました。資格が必須ではない職場もありますが、保育士資格を保有していることで仕事の幅が広がり、より良い条件で働けるチャンスが高まるでしょう。

児童養護施設

児童養護施設は、家庭での養育が困難な子どもたちの成長を長期的に支援する施設です。食事・入浴・学習指導といった日常生活の支援から心のケア、自立支援まで幅広い役割を担います。情緒面でサポートが必要な子どもとも関わるため、専門的な対応力やコミュニケーション能力も重要です。

勤務には夜勤や宿直が発生することもあるため、子どもたちの生活全体を支えたいという思いのある場合に活躍しやすい職場といえるでしょう。 保育士としての経験をより深めたい方や社会的意義のある仕事に携わりたい方は、やりがいを感じられるかもしれません。

出典

全国児童養護施設協議会「児童養護施設とは新規タブリンク」(2025年5月20日)

放課後等デイサービス

放課後等デイサービスは、障害のある子どもを支援する施設です。学校の放課後や長期休暇中に子どもたちが安心して過ごせる居場所を提供し、生活スキルの向上や創作活動、地域交流などを支援します。

一人ひとりの特性にあわせた個別支援が求められるため、特性への理解やコミュニケーション能力が重要です。個別支援計画に沿った支援のほか保護者との連携も日常業務の一環であり、幅広い知識と柔軟な対応力が求められます。

出典

厚生労働省「放課後等デイサービスの現状と課題について新規タブリンク」(2025年5月20日)

ベビーシッター

ベビーシッターは、主に個人宅で子どもの世話をする仕事です。子どもの食事や遊び、就寝などのサポートを行い、必要に応じて買い物や掃除などを担当することもあります。

ベビーシッターの仕事は、一人ひとりの子どもに寄り添った丁寧な保育を実現することが可能です。勤務時間の自由度が高く、自分のライフスタイルにあわせて働けるでしょう。ただし、家庭ごとのニーズに柔軟に対応する力や、万が一の場面で冷静に判断できる力が求められます。働き方によって給料体系は異なるため、収入の安定性にも注意が必要です。

出典

職業情報提供サイト(日本版O-NET)JobTag「ベビーシッター新規タブリンク」(2025年5月20日)

託児所

託児所は、主に企業や商業施設に併設されている一時的な預かりを中心とした施設です。限られた時間内で安全に配慮しながら遊びを提供し、保護者との連絡対応も行います。利用者の入れ替わりが速く、状況が変化しやすい傾向にあるため、臨機応変な対応力が求められます。また、短い時間の中で様子を把握し、信頼関係を築く姿勢も大切といえるでしょう。

勤務時間の融通が利きやすいため、私生活とのバランスを重視する方にも次の仕事としておすすめです。

保育ママ

保育ママ(家庭的保育事業)は、主に自宅で少人数の子どもを保育する仕事です。通常3人以内の子どもに対して食事や遊び、午睡などの日常的な保育を行います。子ども一人ひとりにじっくり向き合えるのが魅力で、発達に応じたきめ細かな支援が可能です。また、働く時間やスタイルを柔軟に調整できる点もメリットといえます。

ただし、保育ママを経営するためには設備や安全・衛生面での基準を満たす必要があります。常に安全に配慮した保育が求められ、保護者との信頼関係も大切です。

出典

学童保育

学童保育(放課後児童クラブ)は、小学生を対象に放課後の居場所を提供するサービスです。共働き家庭やひとり親家庭などの子どもを対象に、放課後や長期休暇中に安心して過ごせる場を提供し、生活面や学習面の支援を行います。

保育園とは異なり成長段階が進んだ子どもと関わるため、集団活動の指導力や学習支援能力が求められるのが特徴です。勤務時間は比較的安定していますが、夏休みなどの長期休暇中は終日勤務となる場合もあります。

出典

職業情報提供サイト(日本版O-NET)JobTag「学童保育指導員新規タブリンク」(2025年5月20日)

子ども向け教室の先生

子ども向け教室の先生は、英語・音楽・体操などの特定分野で子どもにスキルや知識を教える仕事です。主にカリキュラムの作成・実施や保護者への報告、成長の記録などを行います。

子どもの発達段階に応じた指導内容や創造的な授業づくりが求められるため、自分の得意分野や興味を活かして働きたい方には、次の仕事として向いているでしょう。ただし、レッスンの内容によっては、平日の午後や週末に集中することもあるため、働ける時間が限られる場合があります。

保育士を辞めるなら?異業種・職種の次の仕事

保育士を辞めたあとに全く異なる業種や職種に挑戦することも一つの選択肢です。ここでは、保育士から異業種・異職種へ転職する際におすすめの仕事を紹介します。

事務職

事務職は、企業や団体に勤め、資料作成やデータ入力、電話・来客対応、会議の準備などを担当する仕事です。保育の現場経験を活かしたい場合は、保育園を運営する法人の本社で事務職に就くのも選択肢の1つでしょう。

PCスキルの習得が必要になる可能性はありますが、デスクワーク中心で比較的勤務時間も安定しているため、体力の負担が少ないのが特徴です。動きの多い保育の現場に疲れてしまった方は、次の仕事に選ぶと無理なく続けられるかもしれません。

出典

職業情報提供サイト(日本版O-NET)JobTag「事務の仕事新規タブリンク」(2025年5月20日)

接客・販売スタッフ

接客・販売スタッフは、顧客と直接関わり商品やサービスを提供する仕事です。主な業務は、顧客対応やレジ操作、在庫管理、商品陳列などが挙げられます。保育士として身につけた笑顔での対応や、相手の気持ちをくみ取る力が活かせるため、人と接するのが好きな方には次の仕事として選びやすいでしょう。

接客・販売スタッフは未経験も挑戦しやすい職種ではありますが、立ち仕事による体力的な負担があったり、休日出勤・遅番といった不規則な勤務が求められたりすることもあります。仕事探しの際は、事前に勤務条件をしっかり確認しておくことが大切です。

営業職

営業職は、企業の製品やサービスを顧客に提案し販売する仕事です。新規顧客の開拓や契約交渉、顧客フォローなどが主な業務となります。

営業職の魅力は、高収入を得られる可能性があったり、自己成長の機会が多かったりする点です。目標達成や成果を実感しやすく、達成感を抱きやすい仕事でもあります。しかし、ノルマや数字に対するプレッシャーがあったり、勤務時間が不規則になったりする場合も。保育士を辞める際の選択肢としてふさわしいかどうか、よく考慮しましょう。

出典

職業情報提供サイト(日本版O-NET)JobTag「営業の仕事新規タブリンク」(2025年5月20日)

介護職

介護職は、高齢者や障害のある方の日常生活を支援する仕事です。食事・入浴・排泄の介助や生活・自立支援、レクリエーションの企画・実施などさまざまな業務を行います。安全管理・衛生管理の意識や記録作成・報告のスキルなどは、保育士としての経験を活かしやすいでしょう。

介護職の魅力は、人の役に立っている実感が得られることや資格取得を通じて専門性を高められる点です。ただし、体力的な負担が大きかったり、夜勤や休日出勤があったりする可能性もあるため、心身への負担には注意しましょう。

出典

職業情報提供サイト(日本版O-NET)JobTag「介護の仕事新規タブリンク」(2025年5月20日)

保育士を辞めて次の仕事へ転職する理由

保育士を辞めて次の仕事への転職を考える背景には、あらゆる事情があります。保育士を辞めるべきか迷っている方は、以下の内容を参考にしながら自分の気持ちや今の状況と向き合ってみてください。

スキルや経験に見合った給料を得るため

保育の仕事は子どもの命を預かる責任や専門性の高い業務が求められるにもかかわらず、賃金が低かったり昇給のチャンスが限られていたりする場合があります。そのため、将来の生活設計が立てにくく、経済的な不安を感じる人もいるのが現実です。

このような理由から、より良い待遇や安定した収入を求めて異業種に転職する人もいます。特に大企業では、基本給や賞与、福利厚生が充実しており、安心して働ける環境が期待できるでしょう。営業職では、成果に応じて収入が増えるインセンティブ制度を導入している場合もあります。

仕事量や労働時間の悩みを解決するため

保育士の中には、長時間労働や過度な業務量が悩みの種となり、問題解決のために転職をする人もいます。人手不足の職場では、持ち帰り仕事があったり、十分な休憩が取れなかったりして疲れが溜まることもあるでしょう。不規則な勤務シフトによってプライベートに悪影響が出る場合もあります。

そのため、ワーク・ライフ・バランスを改善できる環境を求めて、一般企業や他職種に転職する保育士もいるようです。

人間関係や職場環境を見直すため

職場の人間関係や環境の問題も、保育士を辞めて転職をする理由の1つです。保育士の仕事では、クラス運営や行事準備、保護者とのコミュニケーションなど多くの場面でチームでの協力が求められます。世代間ギャップや価値観のズレがあったり、適切な指導や評価が得られなかったりすると、ストレスが蓄積してしまうでしょう。

また、ハラスメントに対する対応が十分でなかったり、自己成長やスキルアップの機会が少ないと感じたりすることも、転職を考えるきっかけになる場合があります。

保育士から次の仕事へ転職する際の強みは?

保育士として身につけた経験やスキルは、次の仕事を探すうえで高く評価される可能性があります。たとえば、コミュニケーション能力や傾聴力、忍耐力は、営業やカスタマーサービスの仕事で活かすことが可能です。マルチタスク能力や時間管理力は、事務職やプロジェクト進行の現場で役立つでしょう。観察力や洞察力は、マーケティングやカウンセリングの仕事で必要とされるスキルです。

こうした強みを整理し、転職先の業界や職種にどのように貢献できるかを考えることで、転職活動はよりスムーズに進みます。履歴書や面接では、実際のエピソードを交えてアピールすると効果的です。転職エージェントを利用すれば、書類作成や面接対策のサポートも受けられるため、安心して準備を進められるでしょう。

保育士を辞めて次の仕事へ転職する際の注意点

保育士が保育園以外の施設や職種へ転職する際は、いくつか気をつけるべきポイントがあります。ここでは、転職を成功させるために押さえておきたい主な注意点と、その対策について解説します。

一時的な感情で転職先を選ばない

保育士が次の仕事への転職を考える際は、今の職場を辞めたいのか、それとも保育士という職業自体を辞めたいのか、自分の気持ちを冷静に整理することが大切です。保育士の働き方や環境は園によって異なるため、職場を変えるだけで状況が改善する場合もあります。

感情に任せて判断せず、長期的なキャリアを踏まえて複数の選択肢を比較しましょう。信頼できる人や転職のプロに相談すると、より客観的に判断できるかもしれません。

希望条件が曖昧な状態で求人を探さない

保育士を辞めて次の仕事へ転職する際は、譲れない条件と妥協できる条件を整理し、給与・勤務時間・勤務地・福利厚生などの希望を明確にすることが重要です。条件が曖昧なまま求人を探すと、入社後にギャップを感じて後悔する可能性があります

また、希望する職種の初任給の相場や未経験者に求められるレベルを把握し、自分の経験やスキルとのバランスを客観的に見ることも大切です。情報収集を十分に行い、業界の実態や市場価値を把握しましょう。

面接でネガティブな転職理由を言わない

保育士を辞めて次の仕事に就く際の面接では、ネガティブな理由をそのまま伝えるのは避けましょう。「成長したい」「新しい環境で挑戦したい」というように、前向きな言葉に言い換えることで、採用担当者へ好印象を与えられます。「人間関係に悩んだ」は「より多様な人と協力したい」、「給与への不満」は「スキルを活かしてキャリアアップしたい」というように、転職への熱意が伝わる表現にするのがおすすめです。

また、前職での経験や学びに感謝を示し、転職先で実現したい目標や貢献できる点を具体的に伝えましょう。事前に模擬面接を行っておくと、スムーズに面接を進めやすくなります。

保育士を辞めて次の仕事へ転職を考える人によくある質問

ここでは、保育士を辞めて次の仕事へ転職を考える人によくある質問を紹介します。

保育士から違う仕事へ転職するのは大変ですか?

保育士から異業種への転職は難しく感じるかもしれませんが、しっかりと準備し前向きに取り組めば、決して無理な選択ではありません。保育士として培ったコミュニケーション能力や忍耐力は、営業やカスタマーサービスなどさまざまな職種で活かせます。転職に不安がある場合は、業界セミナーへの参加やキャリアカウンセリングの活用も有効です。

保育士を辞めた人は何をしていることが多いですか?

保育士を辞めたあとの進路は、教育や福祉、一般企業などさまざまです。学童保育指導員や児童福祉施設の職員として働く人もいれば、事務職や営業職のように異業種に転職する人もいます。詳しくは、この記事の「保育士を辞めるなら?異業種・職種の次の仕事」の項目を参考にしてください。

30代で保育士から次の仕事に転職することは可能ですか?

30代での転職は、豊富な経験と成熟した判断力を活かせる機会です。適切な準備と前向きな姿勢があれば、保育士から次の仕事への転職は十分に可能でしょう。ただし、未経験の分野では新しいスキルの習得が必要になったり、収入が一時的に減少したりする可能性も考慮しておく必要があります。

保育士を退職するメリットとデメリットは何ですか?

保育士を退職するメリットとして考えられることは、「規則正しい勤務時間や休日が確保できる」「給与や待遇が改善される」などです。デメリットとしては、資格や経験がほかの仕事で活かしにくくなったり、保育の仕事で積んできたキャリアが途切れたりする可能性が挙げられます。ただし、これらの要素は個々の状況によって異なります。

まとめ

保育士を辞めたあとは、これまでどおり子どもと関わる仕事を選ぶのはもちろん、全く別の職種に挑戦することも可能です。児童養護施設や放課後等デイサービス、託児所などが前者の例であり、事務職や接客・販売、営業などが後者にあたります。異業種への転職を目指す場合は、自己分析と業界研究を丁寧に行い、自分の経験がどう活かせるのかを明確にしましょう。一時的な感情だけで決めず、将来を見据えて行動することが満足のいく転職につながります。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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