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保育士にピアノは必須?求められるレベルや苦手な人向けの練習方法を解説

  • #保育士
ピアノを弾く保育士の画像

保育士を目指している方の中には、「ピアノは必要か」「ピアノを弾けなくても大丈夫?」と不安に感じている方もいるでしょう。また、保育士として働く中で、「ピアノが苦手で辛い」と悩みを抱えている方もいるかもしれません。 この記事では、実際の保育現場で求められるピアノスキルや就職・転職活動への影響について解説します。ピアノを上達させるコツも紹介するので、練習にも役立つはずです。ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士になるにはピアノが必須?

結論からいうと、ピアノが弾けなくても保育士の資格は取得できます。保育士の資格取得には、「保育士の実技試験を受験する」「学校のカリキュラムで学ぶ」という2通りの方法があり、前者の場合はピアノ以外の選択肢も用意されています。そのため、ピアノが苦手な方も保育士の道を諦める必要はありません。以下で詳しく見ていきましょう。

保育士の実技試験はピアノ以外で受験することが可能

全国保育士養成協議会の「実技試験(前期)概要新規タブリンク」によると、保育士の実技試験は、「音楽」「造形」「言語」から2分野を選択します。そのため、音楽以外の試験を選べばピアノのスキルを問われることはありません。たとえ音楽を受験する場合でも、ピアノとギターのどちらかを選択すればOKです。

ただし、いざ保育現場で働き始めると「ピアノが弾けなくて困る」と感じる場面が出てくるかもしれません。そのため、将来を見越して定番ソングを何曲か練習しておくと安心です。試験と切り離して考えることで心も軽くなるでしょう。

出典

全国保育士養成協議会「実技試験(前期)概要新規タブリンク」(2025年5月26日)

学校で保育士資格を取得する場合はカリキュラムにピアノがある

厚生労働省の「保育士になるには?新規タブリンク」によると、短大や大学、専門学校に通って保育士資格を取得する場合は、ピアノが必要です。なぜなら、指定保育士養成施設の必修科目には、基本的にピアノが含まれているためです。ピアノに苦手意識を持つ人は不安に感じるかもしれませんが、未経験者も少なくないので安心してください。基礎から丁寧に指導してもらうことで技術も習得しやすいでしょう。

出典

厚生労働省「保育士になるには?新規タブリンク」(2025年5月26日)

保育士はピアノが苦手でも就職・転職できる?

前述にてピアノが弾けなくても保育士の資格は取得できると記載しましたが、「保育現場ではどうなのか気になる」という方もいるのではないでしょうか。ここでは、実際の保育現場で求められるピアノのスキルについて解説します。

保育園によっては募集要件に含まれている

保育士に求められる演奏技術のレベルは職場によって異なります。以下に挙げているように、演奏する場面が多い保育園では、ピアノを弾ける保育士が重宝されるでしょう。

  • 活動時間の区切り(朝の会や帰りの会)

  • 季節行事

  • 音楽発表会

  • 入園式や卒園式

  • 誕生日会

求人の募集要項では、ピアノのスキルを求める園もあるため、一定の技術を身につけていたほうが希望を叶えやすいかもしれません。

ピアノのスキルを問わない保育園もある

ピアノを弾く機会が少なかったり、保育園の規模や周辺環境が演奏に適さなかったりする場合は、ピアノのスキルを問われないこともあります。ピアノが得意な保育士が担当したり、アカペラや手拍子で音楽を楽しんだりと、園によって特徴は異なるでしょう。

また、託児所や乳児院など保育園以外の施設では、ピアノ自体が置いていないケースもあります。ピアノを弾けたほうが求人の選択肢は広がりますが、自分の得意な分野で力を発揮するのも1つの手といえます。

保育士に求められるピアノのレベル

これから保育士を目指す方や保育士としてピアノのレベルアップを図る方は、「バイエル修了程度」のレベルに到達すると良いでしょう。バイエルとはピアノの教則本のことで、採用基準の一般的な目安とされています。

なお、実際の保育現場では、演奏の精度を追求することよりも、子どもたちが音楽に親しみを持てるように工夫するのが大切です。子どもたちの様子を見ながら、明るく笑顔で弾き語りを行うように心がけましょう。

保育士がピアノを上達するためのコツ

これからピアノを本格的に練習する予定の方は、以下のポイントを押さえて上達を図りましょう。ピアノを好きになるカギは、できる限りピアノに触れる時間を増やすことです。忙しくて余裕がない日は無理をせず、楽譜を眺めたりピアノアプリを使用したりしてイメージトレーニングするのもおすすめです。

自分に合った教本や楽譜を選択する

独学でピアノを練習する場合は、自分に合った教本や楽譜を選択します。基礎を身につけるためにも子ども向けや初心者用から選ぶと良いでしょう。中には音階のルビが振られているものもあるため、楽譜の読み方を覚えるのに役立つはずです。

なお、自宅に練習用のピアノがない場合は、キーボードを使用しても問題ありません。ドレミのシールを貼ったり、光るキーボードを活用したりして、鍵盤の位置を覚えやすくすると効率的です。基礎がマスターできたら、徐々に教本や楽譜のレベルを上げていきましょう。

ゆっくりしたテンポの曲を選択する

ピアノのやる気が低下してしまう原因の1つが、指が動かず楽譜についていけないことです。そのため、練習する際には、ゆっくりしたテンポの曲を選び、指の位置や動きを正確に把握するようにしましょう。自分の好きな曲を選んで、少しずつテンポを速めていくのもおすすめです。

最初から一気に弾こうとするのではなく、モチベーションを維持しながら、目標のテンポに近づくことが大切といえるでしょう。

片手ずつ練習して演奏する

両手で最初から弾くのも、ピアノの難易度を高める要因の1つです。思うように指が動かないと心が折れてしまう可能性があるため、まずは右手でメロディーラインを弾き、慣れてきたら左手で伴奏をつけるのがおすすめです。両手で正確に弾けるようになった後に、弾き歌いにチャレンジしてみましょう。

初心者向けの動画を活用する

基礎力をアップしたら、テキストについてくるDVDやインターネット上の動画も参考にすると良いでしょう。演奏を再現することでタイミングを掴めるだけでなく、体験談を目にして勇気づけられる可能性もあります。

また、自分の演奏を客観視するために、動画を撮影して見直すのも効果的です。周りにピアノが上手な知人や友人がいれば、アドバイスをもらうのも良いでしょう。

独学が難しい場合はピアノ教室で習う

練習場所を確保するのが難しかったり、上記の練習法を試しても進歩の兆しが見えなかったりする場合は、ピアノ教室を利用するのも1つの方法です。金銭面の負担はありますが、講師から直接指導してもらえるためスムーズに上達できるはずです。

ピアノ教室の中には保育士向けの対策コースもあるため、事前にリサーチして相性の良い先生を見つけるようにしましょう。

保育士のピアノでおすすめの練習曲

仕事で活用できる楽曲をマスターしたい保育士は、以下のジャンルから選ぶのがおすすめです。その園で定番の曲を数曲押さえておけば、実践に役立てられるでしょう。

  • 園でよく歌われている曲

  • 童謡

  • 季節の代表的な曲

  • 入学や卒業など行事に関する定番の曲

手元の楽譜を難しく感じる場合は、簡単な譜面を探したり弾きやすいようにアレンジしたりするのも良いかもしれません。不自然にならない程度に簡素化すれば気持ちにも余裕が生まれるはずです。

保育士のピアノに関してよくある質問

ここでは、保育士のピアノに関してよくある質問を紹介します。

保育士はピアノが弾けないとダメですか?

保育士になる手段や働き方によっては、ピアノが弾けなくても問題ありません。ピアノのスキルが求められない求人もあるため、自分にマッチした職場を選ぶと良いでしょう。ただし、ピアノを弾ける保育士を優遇する職場もあるため、選択肢を広げたい方は練習しておくと安心です。

保育士試験のピアノがボロボロでも合格できますか?

保育士試験のピアノで失敗したと感じても、合格する余地はあるでしょう。全国保育士養成協議会「実技試験(前期)概要新規タブリンク」によると、音楽の実技試験で求められているのは「保育士として総合的に豊かな表現ができること」です。そのため、当日は伴奏の技術だけではなく、歌やリズムも含めて総合的にチェックされます。緊張によるミスは珍しいことではないため、気持ちを切り替えて最後まで諦めないことが大切です。

出典

全国保育士養成協議会「実技試験(前期)概要新規タブリンク」(2025年5月26日)

保育士でピアノが弾けないと辞めたいと感じますか?

演奏する場面が多い保育園では、ピアノが弾けないことにコンプレックスやプレッシャーを感じ、「辞めたい」「辛い」と思う方もいるようです。もし、苦手意識を克服できないという場合は、ピアノスキルが不要な職場に転職するのも良いかもしれません。

保育士がピアノのフォームを覚えるおすすめの方法は?

インターネット上の動画を参考にしたり、ピアノが上手な知人や友人に指導を受けたりすると良いでしょう。また、独学で練習する場合、椅子の高さや座り方が合っていなかったり、無理な姿勢で弾いていたりするケースもあります。そのため、自分の演奏している姿を動画で見直すのもおすすめです。

まとめ

保育士の資格取得の方法には、「保育士試験に合格する」「指定保育士養成施設を卒業する」の2通りがあり、前者の場合、ピアノは必須ではありません。実際の保育現場でピアノのスキルを求められるか否かは職場によって異なるため、自分に合った求人を選ぶと、働きやすいでしょう。

保育士がピアノの上達を目指す場合は、「バイエル修了程度」のレベルを目安にすると良いでしょう。テキストやインターネット上の動画、ピアノ教室などを活用しながら、基礎をしっかり固めることが大切です。

「ピアノのレベルが問われない保育園に転職したい」「自分の強みを活かせる職場が知りたい」という方は、レバウェル保育士に相談してみませんか?

レバウェル保育士では、豊富な求人数の中から、ピアノに苦手意識を持つ方におすすめの職場をご紹介します。取材訪問や入職後のアンケートを通して、職場のリアルをお伝えするため安心です。ぜひ、プロのアドバイザーへお気軽にお問い合わせください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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